雷おこし

 人生の核になっているアニメ(ゲーム)作品はなんですか?
 そう問われたら、私の場合、真っ先に思い浮かぶのが『イナズマイレブン』と『ポケットモンスター』なのですが(ちなみにアトリエシリーズや軌跡シリーズはまたちょっと違うベクトルでたいせつな作品)、つまるところ私の人生というのは、大体にして「サッカーやろうぜ!」と「バトルしようぜ!」で片が付くというわけです。
 なまじキッズアニメ関係のイラスト仕事をしているのもあって、言ってしまえばもうキッズアニメに養ってもらっている感じだから、人生というか生活である。しかしながら生活を送るということが己の人生を形づくるということなので、やはりイナイレポケモンを含むキッズアニメたちは私の人生なのであった……何を言っているのか?

 ということで、本日はイナズマイレブンについて語らせて頂きたいと思います。
 奇しくも友人たちの大半がイナズマイレブンを通ってきた同志たちということもあり、人にイナイレを勧めるということがほとんどないのですが(ひょいっと手を出すには長いし! 無印編だけで全127話ある)、第一期に限った話で平たく言うのならば、「生粋のサッカーバカ中学生・円堂守率いる弱小チーム雷門中サッカー部が、日本中学サッカーの祭典であるフットボールフロンティアへの出場並びに優勝を目指す」という、スゲーッ! マジで情熱で胸アツ! な超次元サッカーアニメです、イナズマイレブン
 とにかくイナズマイレブンが好きなんです。
 イナズマイレブンが好き。
 大声に出して言いたいですからね、イナズマイレブン! 愛してるぞイナズマイレブン! よくイナイレフェスとかライブでそんな感じで大声を発してるけど。声のでかさに自分で引くわ。でかい声で「円堂ーーッ!!」って叫んだら円堂来てハイタッチしたレベルに声がでかい。
 イナズマイレブンもそうなんですけど、レベルファイブの作品って、ネーミングセンスのユーモアが子ども向けのコンテンツとして頭一つ分抜け出ていると個人的に思っていて。イナイレはストーリーより先にタイトルが降ってきた作品だと何かのインタビューで社長が言ってて、そんなんまさしくイナズマじゃん……とつい目頭を押さえてしまった。
 イナイレのネーミング(一期)で好きなのはやっぱり「イナズマイレブン」、そして「雷門中」。更に言うなら「フットボールフロンティア」、「帝国学園」、「秋葉名戸」、「豪炎寺修也(個人的に大声で名前を呼びたいキャラ第一位)」、マネージャーたちの名前が四季にかけられているところ、あとはやっぱり「ゴッドハンド」に「ファイアトルネード」など、挙げ出したらほんとにキリがないくらいで、全選手名鑑や必殺技一覧を眺めているだけでもスーパー面白いです。ちなみにレベルファイブの別タイトルだとスナックワールド妖怪ウォッチ二ノ国なんかもダイダイスキ。トレジャラという単語、あまりにも天才だと思った。

 イナズマイレブンに出会う前の自分が一体どういう生活をしていたのか、冗談抜きで全く思い出せないくらいには人生の多くの部分をイナイレに浸かって生きて参りました。何年経ってもゴッドハンドもファイアトルネードもデスゾーンも疾風ダッシュもゴールずらしも会得できないけど、イナイレが好きなおかげでなんとかここまで生きてこれたところはある。生きるのなんてテキトーでいいやと思いがちな自分にも、やっぱりどうしてもこれだけは譲れないっていう好きがあって、円堂が「自分のやって来たことに自信を持て!」って言うし、T-Pistonz+KMCが「好きなもんからは逃げんじゃねーぞ!」って歌うから、イナイレオタクの意地でなんとかその「好き」で仕事を頂きながら生きています。生きていたいっていうか生きたいんだよな……YUKIもそう歌ってた。
 ちなみに、イナイレのセリフの中でいっとう好きな言葉は、第二期で豪炎寺が吹雪に発した「オレは完璧じゃなくてもサッカー楽しいぜ」なんですけど、最早真歩家の家訓として和室に飾っておきたいですからね。「オレは完璧じゃなくてもサッカー楽しいぜ」。ウチの人たち誰一人としてサッカーやらないけど。しかも向こうは超次元だし。第一期の話だけしようと思ったのにもう第二期の話をしてしまった。すぐ喋ってしまう多弁オタクの性。
 ほんとに突っ込みどころが多いというか、初見とかむしろ突っ込みどころしかないと思うし(すぐ慣れる)、しかも社長はすぐ前作の設定を忘れるし、続編で新しいことをやりすぎてけっこう滑るけど、イナイレはそこを全部ブッ飛ばせるほどの物語のアツさがあるから、そこがブレなければオールオッケー! っていう気持ちです。

 イナイレは試合も激アツ展開もさることながら、日常回や特訓回もかわいかったりほっこりしたり、メチャクチャ青春してたりで、超次元の中学生ってマジで眩しいな……ということを再確認できる。
 そんな私が一期で好きなシーンは、染岡さんの特訓シーンです。他のメンバーと同じように練習をサボってきたFWの染岡さんが、転校生で元エースストライカーの豪炎寺修也のプレーを見て、焦燥や嫉妬、たぶん羨望も覚えて、部活が終わった後も一人でシュートの特訓を続けるシーン。そんな染岡さんに気が付いて一緒に特訓に付き合う円堂の言葉も最高にいい。ドラゴンクラッシュほんとにカッコいいよ。それを経た上でのドラゴントルネード、どんなに心が荒んでいても全米が泣いてしまうね。

 イナイレ、もちろん主人公でキーパーの円堂、そしてエースストライカーの豪炎寺、忘れてはいけない天才ゲームメーカーの鬼道さん、この三人の存在は作品にとってほんとうに大きくて、全員主人公なんだろうなと思うんですけど、更に言うなら染岡さん……染岡さんという泥臭くて人間味があって人情に篤くて格好悪いから最高にカッコいい存在が、このイナズマイレブンという作品の味を更に奥深いものへとしてると思うんですよね。中学二年生の感情の体現かと思う。すみません染岡さんのことめっちゃ好きなので正直贔屓目もあります。でも染岡さんほどカッコいいキャラもあんまりいないと思う。一期から二期にかけての染岡さん、二期から三期にかけての染岡さん、あまりにも染岡さんでしかなくてオンリーワン……って空を仰いでしまうものな。GOの染岡さんもすごかった。服も。イタリアンマフィアかと思うわ。でも錦先輩とのやり取りめっちゃ「染岡さん」って感じで最高だった。叫んじゃったよ。染岡竜吾……すごい男よ……

 ちなみにイナズマイレブンって、ゲームのジャンル的にRPGなんですよね。サッカーRPG。超次元サッカーRPGRPGなので歩いているとエンカウントを起こしてサッカーバトルが始まるし、試合やサッカーバトルによってレベルが上がるし、装備するものによって色々な能力値が上がるし、特訓で基礎ポイントを振ることもできる。初代イナイレで言うなら、マップから稲妻町のいろんなエリアに行くことができて、そこで新たな仲間をスカウトすることもできる。
 サッカー×RPGというレベルファイブらしい斬新なアイデアに、上手く掛け合わされて作品の良さをグッ……と押し上げてくれているのが、何を隠そう、音楽なのだ……
 イナズマイレブンのBGMを手掛けているのは主に光田康典さん。超有名どころ! 私もめちゃくちゃ大好きです。『クロノ・トリガー』や『ゼノギアス』の音楽を手掛けられている方! 風の憧憬狂おしいほど好き。
 このBGMがね……すごくて。単体で聴くと明らかにRPGの音楽なんですけど、いやほんと城、魔法、生死を争うバトル、神、光と闇って感じの。でもものすごく合うんですよ、イナイレに。何故?ってくらい合う。この壮大な音楽が。RPGの音楽なんですけど、ちゃんとサッカーRPGの音楽なんですよね。音楽に明るくないからあまり詳しいことは語れないんですけど、この音楽しかイナイレには合わないんです。たぶん、自然なんだと思う。自然にサッカーでRPGしてる世界の音楽。天才的なバランス感覚。過剰でもなければ物足りなくもない。試合の音楽とか盛り上がりがすごくて、後ろが盛り上がってくれるから私も心置きなく盛り上がれるというところもあります。友人と見てるとき叫ぶし。染岡さーーんッ!! 豪炎寺ーーッ!! って。

 イナズマイレブンはみんながみんなそれぞれの形でドストレートに好きを追う作品なので(結局全員サッカーバカ)、正直観るのが精神的に辛いこともあるんですけど、でもやっぱり自分の支柱に違いないので、観ちゃうと全部観ちゃうんですよね。泣きながら。
 こんなに頭のてっぺんからつまさきまで好きだって思える作品も中々ないんですけど、ないからこそ、ホントにこの作品に出会えてよかったなって事あるごとに思います。きっとイナイレに出会えなかったらオタクじゃなかったし創作もしなかったし今の仕事もしてないだろうと思う。本気で。イナイレなしにはわが人生を語ることはできぬ。一生愛してます。風丸一郎太に人生と性癖を狂わされたけどな。彼の話はまた後日します。彼の話だけする記事を書くよ……

 以上、イナイレ語り回でした。ちなみにくり返しになりますがこれは①です。まだ体感一期の話しかしてないし、一期の話も書きたりないので、また気が向いたら続き書きます。おんなじこと何回も言いそうだけど。そういうオタクなので。
 ただ語りたかっただけなのでイナイレ観てくれとは言わないんですけど、アマゾンで一話と二話は無料で観られるみたいです。もし気になったら観てみてください。そして私と一緒にファイアトルネードの練習でもしちゃリーヨ。
 ではまた次回で! いつになるか分からないけど。アレスの天秤が発売するのとどっちが早いか競争だ! ブログの更新ほぼ年一と化してるのでアレスの方が遅かったら嫌すぎる。
 じゃあまたね! ここまで読んでくれてマジで感謝!